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『はじめて学ぶ 建物と火災』を読んで。

著者

多田 耕一

2025.09.19


設計室の多田です。

先週はインフルエンザにかかって大変な目に遭いました。やはり、健康が一番ですね。

さて、今回ご紹介する本は(社) 日本火災学会 編『はじめて学ぶ 建物と火災』です。

あらすじ…災害は忘れた頃にやってくると言われているが、地震などに比べたら火災は日常茶飯事である。

本書は、火災という身近でありながら普段は意識しにくい脅威を、建物の構造や人の行動と結びつけてわかりやすく解説している一冊です。

火災がどのように発生し拡大していくのか、その過程を科学的に説明すると同時に、建築材料や設計上の工夫がいかに安全性を高めるかを具体的に示している点が印象的でした。

特に、火災時の人間の心理や避難行動についての記述は、単なる知識にとどまらず「自分ならどう動くか」と考えさせられる内容でした。

また、専門的なテーマでありながら図表や事例を交え、初学者でも理解しやすい構成になっているのも魅力です。

建物の安全は設計者や消防関係者だけでなく、利用する私たち一人ひとりが意識して守るべきものだと感じました。日常生活に直結する防災の大切さを再認識できる貴重な機会となりました。

この記事を書いた人

多田 耕一

主に耐震改修の仕事をしております。耐震改修のことはおまかせください。

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