耐震診断で扱う用語【偏心率】
2022.03.04
設計室の多田です。
この時期になると、レミオロメンの「3月9日」を思い出します。もう十八年も前の曲ですが、原付に乗りながらふと口ずさむ時があります。
さて、今回紹介する耐震診断時に扱う用語は【偏心率】です。
前回ご紹介しましたように地震によって、建物に水平の力が加わった時、その力は重心にもっとも強く働くことになります。
しかし、建物の一番強い部分は剛心であるため、重心と剛心の距離が離れていると、そこに「ねじれ」が生じて建物に損傷を与えてしまいます。
【偏心率】とは、この重心と剛心とのずれの程度のことを言います。
例えやみくもに壁補強による耐震補強工事を行ったとしても、【偏心率】が大きければ耐震性を得ることはできません。
この【偏心率】の大きさも耐震診断時に構造評点を求める際に関わっており、その程度をいかに小さくして建物をバランスよく強くしていくかが耐震改修時に考える項目の一つとなっています。
さて、今回は【偏心率】について簡単にご紹介させていただきました。前回の内容と重複する部分も多いです。
当社では、耐震診断報告時にそう言ったこともご報告させていただきます。
耐震診断からその先の耐震改修まで、ぜひ当社をご検討して頂ければと思います。