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『離島建築 島の文化を伝える建物と暮らし』を読んで。

著者

多田 耕一

2024.10.18

設計室の多田です。



同じ設計部の後輩が帰ってきました。業務は違いますが、凄く頼もしい後輩なので帰ってきてくれて嬉しいです。



さて、今回ご紹介する本は箭内博行 著『離島建築 島の文化を伝える建物と暮らし』です。



あらすじ…海によって本土と隔てられ、自然の猛威と隣合せの離島で生きること、暮らすこと。その大前提となる「住まい」「建物」を、いかにつくり、建て、快適に暮らすか。この課題に、いったいどれほどの先人たちが頭を悩ませ、知恵を絞ってきたことだろう。それらに想いを馳せ、建物に目を向けながら、東西南北、異なる風土の島々を歩いてみると、一味違った日本の姿が見えてくる。



本書は、自然や民俗や人々の暮らしを撮り続けてきた写真家が語る、日本中の離島の建築物の記録です。



私自身、島で生まれ、島で育った人間なので島での暮らしの長所や短所は感じて生きてきました。



日本全国に有人島は416あり、ここ瀬戸内海にも多くの島が点在しております。



この本で取り上げられた因島の旧宣教師住宅のお話は昔どこかで聞いたことがあり、有名なお宅なのだなと思いました。



因島は橋で本土と繋がっているので、交通の便も良くなりましたが、船でしか行けない離島も沢山点在し、その過酷な環境で逞しく生きる人々の暮らしが書かれていました。



よく建てられたなと思う建築物も沢山あり、離島建築の奥深さを教えてくれる一冊でした。

この記事を書いた人

多田 耕一

主に耐震改修の仕事をしております。耐震改修のことはおまかせください。

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